間違って使われがちな前置詞
前置詞は、2つ以上の単語や構成要素の間にある関係性を説明するワードです。センテンスが論理的であるためには前置詞が不可欠です。次のセンテンスを例として見てみましょう。
- Incorrect
- The cat lies the box.
「寝そべっているネコ(the lying cat)」と「箱(the box)」との関係性が不明確なため、このフレーズは意味を成していません。ネコは箱の中(inside the box)で寝そべっているのか?それとも、箱の上(on top of the box)で寝そべっているのか?この点を明瞭にするためには、前置詞が必要になります。
- Example
- The cat lies in the box.
The cat lies on the box.
The cat lies by the box.
様々なタイプの単語があるなかで、前置詞は最も混同されがちな種類のワードです。2つの要素間の厳密な関係性が常に明確であるとは限らないのがその理由です。そのため、多くの人が間違った前置詞を選ぶ結果になります。最もよく見られる前置詞の間違った使い方に関して、以下で解説していきます。
In vs. At
数ある前置詞の中でも、最も間違って使われがちなのが多分「in」でしょう。場所や時間を言い表す際、「in」と「at」は頻繁に混同される傾向にあります。
- Incorrect
- She is at London right now.
She is in a bookstore on Vanderbilt Ave.
- Correct
- She is in London right now.
She is at a bookstore on Vanderbilt Ave.
「London」と「a bookstore on Vanderbilt Ave」はどちらも場所です。しかし、前者には「in」、後者には「at」を使うのが適切です。その理由は、「in」と「at」は、特定性レベルに相応して使い分けられているからです。街全体としての「London」はより全般的であるのに対し、「a bookstore on Vanderbilt Ave」は限定された特定の場所になります。同様なルールは、時間に関しても当てはまります。
- Incorrect
- At the afternoon, he will go to the post office.
There is a meeting in 3 pm.
- Correct
- In the afternoon, he will go to the post office.
There is a meeting at 3 pm.
より広範囲な時間帯を言い表す際には「in」を使います。「The afternoon」は全体的で、特定の時間を指していません。それに対して、「3 pm」は、きっかりした時刻であるため、「at」を使うのが適切です。
In vs. On
「in」と「on」も、「in」と「at」が混同されるのと同じ理由でよく間違って使われています。「on」と「at」が混同されるケースもありますが、in-atまたはin-onのペアと比較すれば、混同される頻度は低めです。
- Incorrect
- They are currently staying on Virginia.
Can you meet me in Vanderbilt Ave?
- Correct
- They are currently staying in Virginia.
Can you meet me on Vanderbilt Ave?
繰り返しになりますが、「in」はより全体的な場所に使うのに対して、「on」は比較的に特定された場所に対して使います。「on」と「at」の違いですが、「on」のほうがやや特定度が低めな場合に使われます。特定度に関して言えば、「in」が最も全体的、「on」はやや全体的、そして「at」は全体的感覚レベルが一番低くなります。
- Example
- She is at a bookstore on Vanderbilt Ave, which is a street in NYC.
時間に関しても同様なルールが適用され、「on」は「in」よりも特定的なケースで使います。
- Incorrect
- Many bands that debuted on the 90s are still active today.
Can we meet in the 25th of next month?
- Correct
- Many bands that debuted in the 90s are still active today.
Can we meet on the 25th of next month?
In vs. Of
「of」は所属を表す際によく使われます。そのため、より規模の大きい存在(州や国といった場所の場合も含む)に所属する何かについて語るときに、「in」と混同されることもあります。
- Incorrect
- The One World Trade Center is the tallest building of the U.S
- Correct
- The One World Trade Center is the tallest building in the U.S.
ワン・ワールド・トレードセンター(The One World Trade Center)はアメリカに属するビルです。しかし、アメリカは国家ですが、場所でもあるため、「of」より「in」を使うのがより適切です。
In vs. To
「to」も場所に関して使われる前置詞です。「to」と「in」の主な違いは、前者は動きや方向に関連している点です。
- Incorrect
- We are travelling in Moscow next week.
We will be to Moscow next week.
- Correct
- We are travelling to Moscow next week.
We will be in Moscow next week.
To vs. With
「to」と「with」はどちらも、二人の人間の関係性を説明するときによく使われる前置詞です。
- Example
- He is married to the tall woman standing by the piano.
They are speaking with each other.
上でも少し触れましたが、「to」は方向性に関連があります。そのため、人について語る際、「to」は一方から他方の人への方向性を示します。一方「with」は、より両立的な意味合いがあります。
- Incorrect
- He works to her.
- Correct
- He works with her.
「to」と「with」のどちらも使えるケースもあります。しかし、どちらを使うかによって、センテンスの意味が違ってきます。
- Example
- She is travelling to him.
She is travelling with him.
To vs. Of
「of」は所属を表す際に一般的に使いますが、「to」は方向性を表します。しかし、どちらの前置詞も繋がり・関連性を表すため、頻繁に混同されがちです。
- Incorrect
- The teacher opened page 82 of the textbook.
- Correct
- The teacher opened the textbook to page 82.
Of vs. Have
センテンス中にでてくる「of」と「have」は、話し言葉では同じように聞こえることから、よく混同されています。英語ネイティブ話者の多くが、「have」をはっきり発音しない傾向にあるので、「have」が「of」に聞こえてしまうためです。(例:「would have」→「woulda」、「should have」→「shoulda」など)
- Incorrect
- He should of applied to more universities.
- Correct
- He should have applied to more universities.
上記は、口語英語でよく聞く発音だけに頼って文字にすると、実際は間違っているケースもあることを示す良い例です。
From vs. For
「from 」と「for」はどちらも時間を表す際に使います。しかし、「from」は開始点を説明しているのに対し、「for」は継続時間を表す際に使われます。
- Example
- She has been learning English for 5 years.
He will be in the office from 8 am tomorrow.
- Incorrect
- They have been studying from 8 hours.
- Correct
- They have been studying for 8 hours.
From vs. Since
「from」と「since」は、どちらもアクティビティの時間的開始点を表しているため、さらに混同されがちです。
- Example
- She worked at her previous company from 2010 to 2019.
He has been working at the company since 2008.
- Incorrect
- She has been working from 7 am today.
The library is open since 10 am on weekends.
- Correct
- She has been working since 7 am today.
The library is open from 10 am on weekends.
違いが分かりますか?「since」は現在まで続いているアクティビティの開始時間を表しています。また、完了時制と共に使う場合に限られています。それに対して「from」は、共に使う時制は限定されず、物ごとの反復性や、範囲を表すことができます。
Wordvice AI英文チェッカーを使用して前置詞エラーを修正する
前置詞のエラーは頻繁に発生しますが、プロの英文校正サービスや Wordvice AI英語文法チェッカーなどの自動テキストエディタを使用すると、非常に簡単に修正できます。 AIと大規模言語モデル (LLM) を活用した AI校正者は、文法、句読点、さらにはスタイルや流れの誤りを即座に特定して修正できます。
1 つの前置詞エラーを見て、ライトモードに設定されている際、 AI英文チェッカーがどのように修正するかを見てみましょう。 間違いを見つけることができますか?
この文では、「to」という単語が間違っており、AI校正によって「with」に変更されました。研究論文の執筆における前置詞のエラーのより少し複雑な例を見てみましょう。 この学術的な文章のニュアンスと文脈をより正確に捉えるために、編集モードは「アカデミック」に設定されています。 この文の前置詞のエラーを修正するには 2 つの方法がありますが、AI 校正者がどのように修正するかを確認してみましょう。
この文では「between」を使っているので、前置詞「to」の代わりに接続詞「and」を使います。 (接続詞のルールについて詳しくはこちらをご覧ください。) ただし、この文を修正する別の方法は、前置詞「between」を前置詞「from」に変更することです。 英語には文中で前置詞を組み合わせる際のこのようなルールがたくさんあります。
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