定冠詞と不定冠詞(a/an/the)
冠詞は、名詞または名詞相当語句の前に置かれる形容詞の一種です。
冠詞を使うことで、ある名詞が特定されているのか、または特定されていないかを示すことができます。特定される既知の
一番目の例では、興味深かった、ある特定の本を指している一方、二番目の例では、どんな本でも興味深いだろうと言っています。
目次
- 定冠詞とは?
- 不定冠詞とは?
- 形容詞の前にくる冠詞の使い方
- 代名詞と冠詞
- 冠詞が要らないケース
定冠詞とは?
特定のアイデンティティを持ち、かつ、同じ文脈中でそれ以前にすでに紹介されている名詞、または名詞が特定のアイデンティティを持つか、同じ文脈中で既出のいずれかのケースに当てはまる場合には定冠詞「the」を使います。名詞に定冠詞が付いているときは、その名詞は、何か特定の物・人物・場所などを指しています。
「The fireman(消防士)」は、筆者が以前に会ったことのある、特定の消防士を指しています。
「The results(結果)」は、同じ文脈中ですでに紹介されていると思われる、特定の結果を指しています。
ここでの「The likelihood of cancer(ガンに罹る可能性)」はある特定の不可算名詞です。
定冠詞を使うケース
名詞の種類 | 定冠詞を使うとき | 例 |
可算名詞 | 特定のグループ全体を指すとき | The kangaroo is an animal that loves to hop. |
可算名詞のある特定のメンバー | The moon rises above the horizon. | |
Uncountable noun不可算名詞 | ある特定の不可算名詞 | We examined the water in streams. |
名詞1 + of + 名詞2 | The edge of the horizon is the furthest visible distance. |
定冠詞を使った例
以下の状況においても定冠詞が使われます。
- 有名な場所や目印になるような建物の名前の前、および特定の河川、大洋、山脈などの前
- 公的機関名、有名な雑誌・新聞名等の前
- グループ全体または種全体を総合的に指すとき
この例の「The Eiffel Tower」は、広く知られた観光名所である、ひとつの特定の場所です。有名な観光名所のすべてに冠詞を付けるわけではありませんが、付ける場合には常に定冠詞を使います。
「The emperor penguin」はペンギンの1つの種全体を指しています。
不定冠詞とは?
「A」と「An」は、特定されないアイデンティティを持つ名詞の前に付ける不定冠詞です。この2つの冠詞は、ひとつの特定な物ではなく、一般的なアイデアを指す場合に使われます。
「A book」は、筆者の父親がいつか出版することを希望している、特定されない本を指しています。
「An external influence」は、ある特定の外的影響を指しているのではなく、一般的な外的影響を表しています。
「irregularity(不規則性)」が最初に文中で取り上げられた時には「an」を使い、不規則性が2度目に取り上げられる際には「the」をその前に付けます。
不定冠詞を使うケース
名詞の種類 | 不定冠詞を使うとき | 例 |
可算名詞 | 可算名詞の一員 | I have an idea for our research paper. |
可算名詞が初めて出てくるとき | We found a concept.The concept was inspired by a work of art. | |
不可算名詞 | 不定冠詞とは一緒に使わない | 該当なし |
単数名詞の前に付ける冠詞
単数形の可算名詞の前には必ず冠詞を付けますが、複数名詞には冠詞が要らない場合もあります。名詞が特定されるか、特定されないかによって使う冠詞は異なりますが、上記ルールは「the」「a」「an」に同様に適用されます。不定冠詞をいつ、どのように使うかは、単語の冒頭の発音によって違ってきます。子音の発音で始まる語句の前には「a」を、母音の発音で始まる語句の前には「an」を付けます。
ここで出てくる「idea」は単数形の可算名詞です。「an idea」と書くことで、このアイデアはまだ紹介されていなかったことが分かります。それに続くセンテンスにある「the idea」から、これは1つ前のセンテンスに出てきたアイデアであることがわかります。
冠詞のすぐ後にくる名詞は、母音の響きを持つ子音字で始まるため、冠詞「an」を使います。
冠詞のすぐ後にあるアクロニム(頭文字)は母音字で始まりますが、子音の発音になるので、冠詞の「a」を使います。
不定冠詞を不可算名詞と一緒に使う
不可算名詞とは、数えられない名詞です(または、数えるのが困難なため、単数名詞と同様に扱われる名詞)。例えば、空気や水といった、無形の液体状のものや、米粒や砂など、数えるのがほぼ不可能なものはすべて不可算名詞です。不定冠詞(「a」と「an」)は通常、不可算名詞と一緒には使えません。
「Wine」は不可算名詞であるため、不定冠詞は付けません。
ただし、不可算名詞のなかには口語的に可算名詞として扱われるものもあります。この場合、不定冠詞が一般的に使われます。
ここでの「A coffee」は「a cup of coffee(一杯のコーヒー)」の意味で使われています。
「Make a noise(音をたてる)」は常に不定冠詞が付く慣用句です。
形容詞の前での冠詞の使い方
名詞が冠詞で修飾されるように、名詞を修飾している形容詞の前にも冠詞が付くことが多くあります。その場合の語順は、まず冠詞、次に形容詞、最後に名詞の順になります。
冠詞と代名詞
冠詞と所有代名詞の両方を使ってひとつの名詞を修飾することはできません。冠詞と代名詞はどちらも特定性を表しているため、両者を一緒に使うと混乱させてしまうためです。所有代名詞は、冠詞よりもやや特定性が高いため、誰かに属する何かを指す場合、代名詞を使うのがベストな選択です。
冠詞が要らないケース
冠詞が内包されていて、特段書く必要のない場合、名詞の前の冠詞を省略できるケースもあります。以下のケースでは冠詞を付ける必要がありません。
- 言語および国籍の前
- 学習教科名の前
- 抽象的概念の前
言語・国籍に言及するとき
言語や国籍の前では冠詞は不要です。
ただし、国籍の前に不定冠詞が付く場合もありますが(the Chinese, the British)、すべてに付けるわけではありません。
ここでの「The French」は、ある特定の国の国民を指しており、定冠詞が前に付きます。
学習教科に言及するとき
学校の教科名の前、およびスポーツのような専門分野の前には通常は冠詞を付けません。
抽象的概念に言及するとき
抽象的概念にはは特定性がない一方で、冠詞は特性性を示すために使われるので、抽象的概念の前には冠詞を付けません。例えば、愛、創造性、喜びなどは抽象的概念であるため、その前には冠詞は付けません。
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