研究者向けのベストなオンライン校正ツールとは
インターネット上には無料で使えるAIオンライン英文チェッカーが数多く存在します。有料のツールもある一方、無料のツールもあります。しかし、利用者数の多いオンライン校正ツールは、ブロガー、コンテンツクリエーターやエッセイライターを対象に開発されているケースがほとんどです。
こういった事情から、残念ながら、研究者や大学院生といった技術・学術・科学分野の執筆者は、これら分野に特化しているとは言い難い、一般向けツールしか選択肢がないのが現実です。
例えば、Grammarlyのようなオンライン校正ツールは、科学系の論文では一般的によく使われてるにもかかわらず、「受動態」の文章をどれもまとめてエラーと見なすためイライラするという、学術分野の執筆者からのコメントも耳にします。
その結果、研究者や学術系の執筆者は以下に挙げる問題に直面させられています。 目的に合った仕様になっていないオンライン校正ツールでも使い続けるべきか? または、こういったツールの使用は思い切って諦めて、時間の節約という利便性を手放すか? この記事では、研究者にとってベストな無料オンライン校正ツールについて検討していきます。以下の質問に答えながら見ていきましょう。
- 研究者はなぜオンライン校正ツールを使うのか?
- アカデミック研究論文はどこが違うのか?
- 無料オンライン校正ツールは論文執筆に実際役立つのか?
- 研究者にとってのベストな無料オンライン校正ツールとは?
研究者がオンライン校正ツールを使う理由
研究者、大学院生や大学教授の誰しも、成功のための最も肝心な要素(そして論文をジャーナルに掲載させる秘訣)を聞かれたら、論文を迅速・正確かつアカデミックガイドライン遵守で執筆できる手腕であると答えるでしょう。
研究者や大学院生は、仮説や研究課題の書き方で苦労することが多いです。言うまでもなく、かなりの時間を要する研究プロポーザルのプロセス, があり、その後の下書き、指導教官からのフィードバックの取り入れ、そして見直しという流れがあります。
そのため、基本的なスペリングミス、文法エラーや句読点の付け間違い、略語の不統一、また書式に関する問題点は書き終わるまで手付かずのケースが多く、訂正するには遅すぎたり時間がない場合もあるでしょう。
言い換えれば、科学的な内容が優先されるが故、学術論文や学位論文の編集や校正に十分な時間が費やされていないと言えます。
しかし、どのような学術文書であっても校正や編集作業は極めて重要です。編集と校正の果たす役割には違いもあります。エラーの訂正やプロ意識を徹底させるために必要なのが校正である一方、編集は、書き手の目的を整合したり、領域にピントを合わせたり、使用する専門用語と文のトーンに一貫性をもたせたりします。
英語を第二言語として話したり書いたりする大学院生や研究者の場合には、こういったタスクの必要性が特に高いでしょう。
オンライン校正ツールは上記した課題点の多くをを解決してくれます。ツールの使用により節約できた時間で、研究者は、科学的内容、領域、そして論文による影響に集中できるようになります。
学術論文は何が違うのか
研究者が直面している課題とは、学位論文を含めた学術論文の執筆作業が非常に特殊かつ限定的で、書式も厳密である点です。学術論文は客観的で、ページ数も多く、命題重視で、査読の対象となる、いわゆる報告書と言えるでしょう。
それに対して、大学出願エッセイや自己紹介書は、明確で達成可能な目標を掲げた意向重視であり、他者にインスピレーションを与えたり、説得力を持つタイプの文書です。ある意味、報告書というよりもマーケティング媒体とも言えます。
構造と書式
上記2つは文の構造と書式にも明らかな違いがあります。大学出願エッセイの書式は、読み進めていくうちに読み手がかなり私的な内容に踏み込んでいくよう設計されたスタイルである一方、学術論文は、ほぼ同一な典型的セクション別スタンダード・チェックリスト(仮説、研究目的、器具&方法、結果など)から始まることがほとんどです。
対象となる読み手
効果的な学術論文の執筆のコツは、読み手が誰かを把握することです(この場合は、同分野の研究者仲間)。
出願エッセイは入試担当カウンセラーがさっと読むことを念頭に書くものですが、学術論文は違います。その分野の研究者や教授、専門家たちにより一語一語が精査されます。結局のところ、査読プロセスは他の研究者のリサーチへの応答に基づいています。
そのため、アカデミックライティングでは、単語選択や構文、文法構造を熟慮する必要があります。
例えば有機化学では、学術的場面においてIUPAC(国際純正応用化学連合)命名法が使用されています。化学、生化学または生物学の基本的な科学論文ではそれら用語が用いられます。しかし、一般名で酢酸(acetic acid)と呼ばれている化学物質の体系的名称は「エタン酸(ethanoic acid)」であり、さらに複雑なことには、一般の人々には普通の「酢(vinegar)」として知られているのです!
このかなり簡単な例からも、研究論文がいかに一般的なエッセイとは違うかがわかるでしょう。
無料オンライン校正ツールは研究論文にも実際に使える?
研究論文に文法エラーや句読点ミス、書式的な問題がないのはもちろんなこと、大学やジャーナルが設定した特定のガイドラインに沿って書かれている必要があります。
無料オンライン校正ソフトはこの点に関して研究者のニーズに応えられているでしょうか?これから検証していきましょう。
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Wordvice AI は研究者、学者、ビジネス専門家、学生向けに特化したプロの英語編集および校正サービスであるワードバイスによって作成された、無料のオンライン AI ライティング アシスタントです。
Wordvice.ai-研究者向け校正ツール
Wordvice AI英作文ライティングツールは無料オンライン英文法チェッカー・校正ツールです。このツールは研究者および学術関係者、ビジネスの専門家、学生向けに特別に設計された専門的な英文チェック・編集サービスです。
さらにこのツールは、ワードバイスが所有する過去の学術論文や学位論文、エッセイ、ビジネス文書の事例集を使った、機械学習と自然言語処理技術(NLP)の応用により開発されています。
学術分野向けオンライン校正
まとめ
✅ 学術&研究論文:学術的にふさわしい読み易さ・執筆レベル達成に特化したリアルタイムの提案
✅ ワードバイスの他のサービスとの組み合わせもスムーズに:ツール校正済論文原稿のダウンロードからプロの英文編集サービス依頼用のアップロードまでの流れがスムーズ。
✅ 単語数カウント:ワード数制限を厳守
✅ 完全無料
❌ AI剽窃チェック機能はプレミアムプランでのみ提供中
Grammarly -学生やエッセイに適したツール
Grammarlyは利用者数、人気共に群を抜いてトップに位置する人工知能(AI)を駆使したオンライン校正アプリです。学生のライティング、エッセイおよび教育分野に重点が置かれています。無料と有料の両プランがあります。
Grammarlyには盗用検出チェッカーが付いており、これは特に学生の間で最もよく使われている機能のひとつです。
何らかの形で著述を生業とするほぼすべての人がGrammarlyの利用契約をしているでしょう。この時点で、図書館カードやインターネット契約のような存在になっています。ただし、図書館へ入れるからといって探している本が見つかる保証は残念ながらありません。
学術分野の人々の間では、論文の執筆や校正、編集におけるGrammarly使用の妥当性や効果性に関する大きな懸念が持たれています。
プライバシー
一般ユーザーもそうですが、研究者の間でもプライバシーに係る見解に関する問題が懸念されています。Grammarlyの個人情報保護管理方針は強固であるものの、そのブラウザー拡張機能の安全性にいくつか心配の声が上がっています。
ライフハッカーの記事 には、ブラウザーリソースの大量使用などの問題に関する詳細な記載があります。
とはいえ、何百万人もの学生、ブロガーやライターにとってGrammarlyは依然としてパワフルで機能的かつ簡単にアクセス可能なツールであることに変わりはありません。純粋に、ユーザー自身のツールに対する信頼度と研究活動における利便性の問題でしょう。
まとめ
✅ 文法チェッカーとして人気ナンバーワンで、この先も人気が衰えることはなさそう!
✅ 広範囲に及ぶユーザー層(学生、ブロガー、PRなど)
✅ アクセスしやすい:ブラウザー拡張機能、デスクトップ用アプリ、スマフォ用アプリ、ブラウザーアプリ
✅ 信頼性:業界トップのツールとして将来的にも安定したユーザー層
❌ 研究者や学術論文に特化されていない:「フォーマル」トーンボタンはあるが、学術的文章への理解度がかなり低い
❌ プライバシーに関する懸念
Readable -文の読み易さレベルを調整
Readableはオンライン校正ツール市場では比較的新しいツールです。文法ミスに焦点を当てたりそのチェックをする代わりに、Readable のモデルはすべて「読み易さ(視認性)」をコンセプトとしています。対象となる読み手にとっていかに読み易い内容に仕上がっているかを測定基準としています。
研究論文にとって読み易さは重要な判定基準です。研究論文の初心者は同じフレーズの繰り返し、センテンス構造の使いまわし、無終止文(run-on sentences)でしばしば苦労しているからです。
このツールを実際試してみると、Readableは、学年レベル、スコア、統計、言語問題等の様々な測定基準を示してきます。しかし、UI/UX(ユーザーインターフェース、ユーザーエクスペリエンス)は操作や見た目に少々時代遅れ感があり、面白みに欠けます。
最後に、Readableは、読み易さの追求がこのツールのメイン機能になっているのにもかかわらず、その点に関する、研究関連分野へのアドバイスが欠落しているよう見受けられます。例えば、各種の読み易さ指標(SMOGインデックス、Rix、Raygor、コールマン・リアウ・インデックス、その他多数)にスコア付けしています。
スコアがわかるのはもちろん便利ですが、その有用性については論文筆者だけでなく、大幅な校正・改良を希望している書き手にとっても疑問が残る点です。このツールは、実質性のある文章を作成するよりも、純粋に演習としてスコアを出すことを目的としている印象を受けます。
例えば、コールマン・リアウ指標は、教育用目的のみに使用されます。
一方、Raygor指標は、ミドルスクール相当の読み易さを基準としています。
ミドルスクールの生徒(またはミドルスクールの教師)にとっての言葉の意味や内容等よりも、読み易さに焦点を当てたときの妥当性や価値を測っています。
学術や研究論文に多少なりとも関連があると言える「読み易さ」指標はSMOGインデックスだけです。
まとめ
✅読み易さに関する指標やスコアを明示
✅教育者や若年層の読み手を対象とする書き手に最適
❌文法チェック機能が不十分
❌研究者向けではない:小中学校の生徒に特化され過ぎ
❌連続して使える無料プランがない
よくある質問
オンライン校正ツールの正確性は大丈夫?
オンライン校正ツールは、人工知能(AI)や機械学習、時には第三者アルゴリズムも使って、文法ミス、読み易さ、センテンス構造に関する改良点を提案しています。
表示される提案はおおむね的確ですが、時には不適切だったり、やり過ぎだったりといった誤った提案もあります。これらツールがあからさまな文法ミスを見逃すことはほぼありません。
Wordvice.aiは、個々編集された何千にも及ぶ研究や学術論文を使って開発・機械学習を重ねた点で、唯一のツールと言えます。
無料と有料のオンライン校正ツールの違いは?
文法チェッカーの正確さの度合いは大した問題ではありません。無料オンライン校正ツールであっても正確であることに変わりはありません。プレミアム機能や、より高度なレベルの提案へのアクセスができるかどうかが最大の違いです。
例えば、無料版では、能動態・受動態の選択など、学術的な改善点に関する提案はしてもらえない可能性がありますが、Wordvice AIのベーシックプランは完全に無料で使用できますが、ツールの全ての機能を使うためにはプレミアムプランに登録が必要です。
プロ校正者の代わりに、無料オンライン校正ツールだけを使うことは可能?
オンライン校正ツールは所詮はツールです。提案はしますが強制的な変更はしません。
研究者や大学院生は、自身の専門分野だけでなく、英語や、ライティング・文法といった言語ルール、そして校正・編集の仕方も併せて学ぶべきです。オンライン校正ツールは、書き手の代わりに単語や文法の選択はしてくれません。
ワードバイスでは、プロによる学術論文英文校正・日英翻訳、学術関係者や研究者向けプレミアム校正サービスを提供しています。